キミの手を握りしめて、離さないで、繋ぎ止めて。


「ほら行くよ、澄星。」

「っえ?」



そう言われた瞬間には手首を掴まれ、歩き出していた。



「え、ちょ、麗琉くん!どこ行くの?」


まさか、サボりを手伝ってくれるの?

なんて淡い期待が胸に広がるが……






「…澄星、学校行くんでしょ?送ってくよ。」 



違いました、はい。




「…って、送ってくれるのっ?!」


私は突然の麗琉くんの提案に目を見開いた。





「だって間に合わないんでしょ?さすがにサボりに賛成するのは年上として良くないから代わりにね。…ほら乗って。」



麗琉くんは助手席のドアを開けて私を乗せてくれたあと、自分も乗り込んだ。

そんな麗琉くんはいたずらっ子のように笑っていた。




「……っ?!」


麗琉くんこんな子供っぽい笑顔もするんだ……

って違う…!




なんで私がサボろうとしてるのを……




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