義弟ディルドで処女喪失したらブチギレた義弟に襲われました
 魔法薬とは他の効果も出ることがあり、だからこそ重宝するのだ。
 初夜で使われる魔法薬に、鎮痛効果以外のそういった効果があってもおかしくはないだろう。

 そしてその効果が出ているならば、この異常に敏感になり熱く火照る体にも辻褄が合う。

「でもそんなっ、だからって」
「せめてこうやってフラヴィ姉様を気遣い大事にしてくれる男が相手だったなら、俺だって諦められたのに……!」

 苦しそうに告げられた意味がわからない。
 パトリスが何を諦めなくてはならないのかも理解できないし、体を気遣い大事にしてくれるディルドなんてないだろう。
 ディルドとは、自分勝手に楽しむあくまでもただの道具なのだ。

「……愛撫もされてないということは、口付けもされてない?」
「そ、れは」

(ナカへと挿入するために濡らそうと舐めたけど、あれって口付けになるのかしら)

 パトリスの質問に思わず口ごもる。
 ディルドの存在は隠したいが、パトリスに嘘を吐きたくはない。
 だがそんな葛藤からくる僅かな言い淀みをどう解釈したのか、苦しそうに息を詰めたパトリスが私の肩を掴み仰向けにした。

「いや……っ!」
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