義弟ディルドで処女喪失したらブチギレた義弟に襲われました
 嫌われたくない一心でそう口にした私だったが、パトリスの想定外の言葉に唖然とする。
 どうやらそれはパトリスも同じだったようで、私の言葉に唖然としていた。

「俺で、処女喪失……?」
「このディルド、パトリスのおちんちんだって気付いてない……?」
「「え?」」

 そして再び互いの漏らした言葉に唖然とし見つめあった私たちは、ゆっくりと体を起こしベッドの上で向かい合って座った。

「てっきり俺は、フラヴィ姉様が愛撫もしない鬼畜野郎に無理やり処女を奪われた挙句、玩具でのハードなプレイまで強要されているのかと思ったんですが」
「てっきり私は、パトリスのおちんちんを模したディルドで勝手に処女を捧げたことを軽蔑されると思っていたわ」

 それぞれの考えを言い合い、そして互いに顔を左右に振る。

「つまり貴女の処女を奪ったのは俺の玩具ってことですか」
「遺伝子を組み込んで作った魔道具よ、血管まで再現したわ」
「そ、れは、また無駄な技術を……」
「パトリスはその、軽蔑……してない?」

 呆れたような顔をしているパトリスに恐る恐るそう聞くと、悩むようにうぅーん、と唸り始める。
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