柔道金メダリスト、婚活はじめました!〜最後に選ぶのは、幼馴染?元カレ?それとも婚活?
原side
ビシッバシっハァッ。
僕は、今日も道場で相手と組み合う。
原健太、32歳。
柔道81kg級でオリンピック2連覇を果たした。
池田とは、高校時代からの同期であり、幼馴染ともいえる。
「お前は、また練習してるのか。」
「監督。」
オリンピックが終わっても毎日練習に来ている僕を見て監督が話しかけてきた。
「お前、もうオリンピックは、終わったんだぞ?今はオフシーズンだ。」
スカジャンを着て、手を組みながら、僕を呆れた顔で見ている。
小柄な体型からは、想像もできないような威厳を放っている。
皆は彼のことを恐れている。
何故かと言うと怖いからだ。
だが僕は怖いと思ったことが1度もない。
何故かと言うと、僕は監督に怒られたことがないならだ。
むしろ練習のしすぎで呆れられている。
はぁぁ。
監督は大きなため息をついた。
「お前には、呆れるよ。お前もさ、池田みたいにちょっとは気を抜くことを覚えたらどうだ?」
「池田ですか?」
「ああ。アイツなんか、婚活アプリで知り合った人とデートだってさ。同じ金メダリストでもこうも違うのか。」
「デ、デートですか?」
僕はあまりの衝撃に大きな声を出してしまった。
「あれ、お前知らなかったの?今日の朝、みんなが話してたぞ。」
今日も毎日のルーティーンにあるランニングに行っていた。
そのため、みんなの会話を聞いていなかった。
彼女がデートに行ったことも知らなかった。
「今日の朝は、ランニングに行ってたもので。」
僕はそう答えると、
「あああ。もう分かったよ。お前は、そのままでいい。お前は、お前のやり方で勝ってくれ。じゃあ行くからな。」
監督はどこかへ行ってしまった。
僕の頭の中は、彼女がデートに行ったことでいっぱいになってしまった。
やあああああ。
練習相手が僕に向かって技をかけてくる。
僕はボケーっとしていた。
練習相手に隙を取られ、投げられてしまった。
僕の視界が気づくと天井だった。
「え、先輩が投げられてる。ど、どうしたんすか?先輩。」
青い柔道着にふくよかな同世代の男性。
目を細めて見てみると、ジャンボだと言うことがわかった。
「先輩が投げられるなんて珍しいじゃないすか?なんかあったんすか?」
彼が心配そうに、僕の姿を見つめていた。
「いや…」
僕が言いにくそうにしていると、
「もしかして…先輩も聞きました?」
と尋ねてきた。
僕はうなずき、彼に手を伸ばし、彼が僕を起こしてくれた。
「そうすか。池田さんがデート行ったこと、ショックっすよね。しかも相手は、大手商社マンでめっちゃ紳士らしいっすよ。次のデートの約束もしたって池田さんめっちゃ笑顔で話してたっす。」
やっぱりデート行ったのか…
大手商社マンなんて、僕に勝ち目ない。
池田がついに恋愛か…僕は、何をしているのだろう。
高校時代からずっと想いを寄せているのにも関わらず32歳になってもいまだに想いを伝えることができていない。
「先輩、どうするんすか?このままだと本当に池田さん、取られてしまいますよ。」
「そうだな。僕に良い案がある。」
僕は彼に耳打ちをした。
僕は、今日も道場で相手と組み合う。
原健太、32歳。
柔道81kg級でオリンピック2連覇を果たした。
池田とは、高校時代からの同期であり、幼馴染ともいえる。
「お前は、また練習してるのか。」
「監督。」
オリンピックが終わっても毎日練習に来ている僕を見て監督が話しかけてきた。
「お前、もうオリンピックは、終わったんだぞ?今はオフシーズンだ。」
スカジャンを着て、手を組みながら、僕を呆れた顔で見ている。
小柄な体型からは、想像もできないような威厳を放っている。
皆は彼のことを恐れている。
何故かと言うと怖いからだ。
だが僕は怖いと思ったことが1度もない。
何故かと言うと、僕は監督に怒られたことがないならだ。
むしろ練習のしすぎで呆れられている。
はぁぁ。
監督は大きなため息をついた。
「お前には、呆れるよ。お前もさ、池田みたいにちょっとは気を抜くことを覚えたらどうだ?」
「池田ですか?」
「ああ。アイツなんか、婚活アプリで知り合った人とデートだってさ。同じ金メダリストでもこうも違うのか。」
「デ、デートですか?」
僕はあまりの衝撃に大きな声を出してしまった。
「あれ、お前知らなかったの?今日の朝、みんなが話してたぞ。」
今日も毎日のルーティーンにあるランニングに行っていた。
そのため、みんなの会話を聞いていなかった。
彼女がデートに行ったことも知らなかった。
「今日の朝は、ランニングに行ってたもので。」
僕はそう答えると、
「あああ。もう分かったよ。お前は、そのままでいい。お前は、お前のやり方で勝ってくれ。じゃあ行くからな。」
監督はどこかへ行ってしまった。
僕の頭の中は、彼女がデートに行ったことでいっぱいになってしまった。
やあああああ。
練習相手が僕に向かって技をかけてくる。
僕はボケーっとしていた。
練習相手に隙を取られ、投げられてしまった。
僕の視界が気づくと天井だった。
「え、先輩が投げられてる。ど、どうしたんすか?先輩。」
青い柔道着にふくよかな同世代の男性。
目を細めて見てみると、ジャンボだと言うことがわかった。
「先輩が投げられるなんて珍しいじゃないすか?なんかあったんすか?」
彼が心配そうに、僕の姿を見つめていた。
「いや…」
僕が言いにくそうにしていると、
「もしかして…先輩も聞きました?」
と尋ねてきた。
僕はうなずき、彼に手を伸ばし、彼が僕を起こしてくれた。
「そうすか。池田さんがデート行ったこと、ショックっすよね。しかも相手は、大手商社マンでめっちゃ紳士らしいっすよ。次のデートの約束もしたって池田さんめっちゃ笑顔で話してたっす。」
やっぱりデート行ったのか…
大手商社マンなんて、僕に勝ち目ない。
池田がついに恋愛か…僕は、何をしているのだろう。
高校時代からずっと想いを寄せているのにも関わらず32歳になってもいまだに想いを伝えることができていない。
「先輩、どうするんすか?このままだと本当に池田さん、取られてしまいますよ。」
「そうだな。僕に良い案がある。」
僕は彼に耳打ちをした。