マフィアの弾丸 II
このひとに直感するのは、『同情』でも『心配』でも『背徳的他意』でもない。
もっとべつの、ナニカを────…、
リスキーに騒ぐ第六感な脈絡を、感じる、
「…っ、」
音にならない、閉塞感。
心拍が上がって、行き場を途端に見失う。
咄嗟に、肩にかけていたかばんに指先で触れかけた手前で立ち止まった、思考の回想。
眼裏に呼びこむのは、先刻、目にした光景と現実逃避をした自分の、情けない姿。
・・・・・今さら、どのツラ下げて連絡、取れるか。
そもそも多少のイレギュラーが起きたから。と言って彼らに電話するのすら、烏滸がましい。
そんな、大それた関係性でもないクセに、と結局は、そこに回帰する、問題が。
問題は・・・・・、
・・・・そんなトコロじゃない、・・・のに。