マフィアの弾丸 II
「ん〜…ただいまぁコウちゃん。いい子にお留守番してたねぇ〜」
我が家の愛猫、コウちゃん(♂)を優しく、撫でながら
ふぃ〜…。と
か細く息を吐くことでモヤモヤの消化を、なんとか誤魔化して。
先に、キッチンに向かったコウちゃんの、
尻尾を追いかけるように
短い廊下を歩きぬけ、キッチンの引き戸をがらがらと音を立て開けると、私は室内へと。
身を投じていった────…。
────…静かな宵は、
鳴りを潜めて
喧騒を受け止める
ザワつかない日常を過ごすには、
まだ
ほど遠い────…