玉響の一花 あなたにもう一度恋を 三
働きながらも、あのメールのことが
何度も頭をよぎり、社内報で
同じようなメールが流れたらと
ハラハラしていたのに、何も起こらなかった事が逆に不安になってしまっていた
『霞ちゃんお疲れ。
コダと滉一とご飯行かない?』
来週から受付を離れる為、いつもよりも
丁寧に掃除と後片付けをしていると、
蓮見さんが受付に寄って顔を出してくれた。
本当にこのまま普通に帰って、
明日からフランスに行って大丈夫なの?
筒井さんが昨日遅くまでかかって
対処してくれてるのは分かってるけど、
あんなメールをどう解決したの?
「はい、嬉しいです。」
『ん、じゃあ
準備して降りてくるから。』
蓮見さんを笑顔で見送り、パソコンの
電源を落とす前にもう一度社内メールを
確認してみた。
やっぱり何も来てないし、書き込みすら
されていない‥‥
あのメールを送った本人は、
私が明日予定通りフランスに行くことを
知っているのだろうか‥‥
頭の中にどうしても飯田さんが
出て来てしまうけど、やっぱり
証拠もないから疑うのはやめよう。
そんな人になりたくない‥‥‥
制服から着替え、コートを羽織り
エントランスに行くと、既に筒井さん
達が待っていてくれて駆け寄った。
「すみません、お待たせしました。」
『井崎さんお疲れ様。大丈夫よ、
私達も今来たところだから。』
相変わらず綺麗な古平さんは、
蓮見さんと付き合うようになってから
益々磨きがかかったように見える。
『じゃあ君たちの為に、特別に
美味しいお寿司でも奢らせて
いただきますかね。』
『おい、滅多なことすると何か
起こりそうで怖いんだが?』
『ひっでー、はい、じゃあ滉一くんは
高給取りなので自腹で、可愛い子
達だけ奢ってあげる。』
私と古平さんの真ん中に立ち、
両手を使って私達の肩をそれぞれ組むと
筒井さんが軽く蓮見さんの足を蹴った
『ほら、遅くなる前に行くぞ。
どうせ飲めないから車で行くから
店の場所だけスマホに送ってくれ。』
私の肩から蓮見さんの腕を乱暴に
下ろすと、肘あたりを掴まれて
体を引き寄せられた
『独占欲強いヤツは困ったもんだね。
コダ、先に行こう。』
『じゃあ井崎さんまた後でね。』
先に地下駐車場に行く2人に
着いていくように歩くと、エントランス
の奥に立ってこちらを見る飯田さんと
目が合った
何度も頭をよぎり、社内報で
同じようなメールが流れたらと
ハラハラしていたのに、何も起こらなかった事が逆に不安になってしまっていた
『霞ちゃんお疲れ。
コダと滉一とご飯行かない?』
来週から受付を離れる為、いつもよりも
丁寧に掃除と後片付けをしていると、
蓮見さんが受付に寄って顔を出してくれた。
本当にこのまま普通に帰って、
明日からフランスに行って大丈夫なの?
筒井さんが昨日遅くまでかかって
対処してくれてるのは分かってるけど、
あんなメールをどう解決したの?
「はい、嬉しいです。」
『ん、じゃあ
準備して降りてくるから。』
蓮見さんを笑顔で見送り、パソコンの
電源を落とす前にもう一度社内メールを
確認してみた。
やっぱり何も来てないし、書き込みすら
されていない‥‥
あのメールを送った本人は、
私が明日予定通りフランスに行くことを
知っているのだろうか‥‥
頭の中にどうしても飯田さんが
出て来てしまうけど、やっぱり
証拠もないから疑うのはやめよう。
そんな人になりたくない‥‥‥
制服から着替え、コートを羽織り
エントランスに行くと、既に筒井さん
達が待っていてくれて駆け寄った。
「すみません、お待たせしました。」
『井崎さんお疲れ様。大丈夫よ、
私達も今来たところだから。』
相変わらず綺麗な古平さんは、
蓮見さんと付き合うようになってから
益々磨きがかかったように見える。
『じゃあ君たちの為に、特別に
美味しいお寿司でも奢らせて
いただきますかね。』
『おい、滅多なことすると何か
起こりそうで怖いんだが?』
『ひっでー、はい、じゃあ滉一くんは
高給取りなので自腹で、可愛い子
達だけ奢ってあげる。』
私と古平さんの真ん中に立ち、
両手を使って私達の肩をそれぞれ組むと
筒井さんが軽く蓮見さんの足を蹴った
『ほら、遅くなる前に行くぞ。
どうせ飲めないから車で行くから
店の場所だけスマホに送ってくれ。』
私の肩から蓮見さんの腕を乱暴に
下ろすと、肘あたりを掴まれて
体を引き寄せられた
『独占欲強いヤツは困ったもんだね。
コダ、先に行こう。』
『じゃあ井崎さんまた後でね。』
先に地下駐車場に行く2人に
着いていくように歩くと、エントランス
の奥に立ってこちらを見る飯田さんと
目が合った