玉響の一花 あなたにもう一度恋を 三
『‥‥お前を遠くに行かせるのが、
少し不安になるな‥‥。』
「やっぱり私ではフランスで
1人で頑張れなさそうですよね。」
温かいマグカップで手を温め、少し
甘いココアを一口飲むと小さく溜め息が
溢れてしまった
頑張りますなんて大きく宣言
しておきながら、筒井さんに
注意されてるようじゃ恥ずかしいよね‥
『霞』
ドクン
私の手からコップを抜き取ると、
筒井さんに優しく引き寄せられ、
肩を抱かれた。
『お前はまた泣いて‥‥。
日本でも言っただろ?お前を誇りに
思うと‥。俺が心配なのはまったく
別の事で、1番近くでお前を真っ先に
助けれないんだと実感しただけだ。』
筒井さん‥‥
何度もなんども助けてくれて、こうして
抱き締めてくれた事が当たり前に
なってしまっている私がダメなんです。
もっと自分で考えて、もしそれが
正解ではなくても、来てくれるのを
待つだけではなく自分から筒井さん側に
歩み寄れるようにならないと‥‥
『お前の良いところは素直なところだ。
だから色々な人がお前を好きになる。
良くも悪くもな‥‥』
「‥そんな‥それなら滉一さんだって
素敵だから色々な人が
好きになってますよ。
‥‥良くも悪くもですが。」
チラッと筒井さんを見ると、
目を丸くした後私を見て大笑いした
そんなに笑わなくたっていいのに‥‥
何がそんなに面白いんだろう‥‥。
『ハハ‥嫌われるよりは好かれたいが、
生憎俺の手はお前でいっぱいで
空きがなくてな‥‥』
「そんな‥
な、何言ってるんですか!?」
ただでさえ素敵なのに、
至近距離でそう囁かれるだけで、
体温が上昇してしまう。
遠回しに、ここは私だけの場所だと
言ってくれてるようにさえ思え、
近付いてきた筒井さんに唇を優しく
啄むようにキスされ答えた。
嬉しそうにクスクス笑う筒井さんと
一緒にココアを飲んだ後、歯磨きをして
また腕の中で包まれながら朝まで眠り、
2日目のパーティーが始まった。
『井崎くん、お疲れ様。』
「社長、藍沢さん、
お疲れ様でございます。」
会場でバタバタと準備が進められる中、
テーブルやイスのセッティングを
手伝っているところへわざわざ
挨拶に来てくださったお二人に
丁寧に頭を下げた
少し不安になるな‥‥。』
「やっぱり私ではフランスで
1人で頑張れなさそうですよね。」
温かいマグカップで手を温め、少し
甘いココアを一口飲むと小さく溜め息が
溢れてしまった
頑張りますなんて大きく宣言
しておきながら、筒井さんに
注意されてるようじゃ恥ずかしいよね‥
『霞』
ドクン
私の手からコップを抜き取ると、
筒井さんに優しく引き寄せられ、
肩を抱かれた。
『お前はまた泣いて‥‥。
日本でも言っただろ?お前を誇りに
思うと‥。俺が心配なのはまったく
別の事で、1番近くでお前を真っ先に
助けれないんだと実感しただけだ。』
筒井さん‥‥
何度もなんども助けてくれて、こうして
抱き締めてくれた事が当たり前に
なってしまっている私がダメなんです。
もっと自分で考えて、もしそれが
正解ではなくても、来てくれるのを
待つだけではなく自分から筒井さん側に
歩み寄れるようにならないと‥‥
『お前の良いところは素直なところだ。
だから色々な人がお前を好きになる。
良くも悪くもな‥‥』
「‥そんな‥それなら滉一さんだって
素敵だから色々な人が
好きになってますよ。
‥‥良くも悪くもですが。」
チラッと筒井さんを見ると、
目を丸くした後私を見て大笑いした
そんなに笑わなくたっていいのに‥‥
何がそんなに面白いんだろう‥‥。
『ハハ‥嫌われるよりは好かれたいが、
生憎俺の手はお前でいっぱいで
空きがなくてな‥‥』
「そんな‥
な、何言ってるんですか!?」
ただでさえ素敵なのに、
至近距離でそう囁かれるだけで、
体温が上昇してしまう。
遠回しに、ここは私だけの場所だと
言ってくれてるようにさえ思え、
近付いてきた筒井さんに唇を優しく
啄むようにキスされ答えた。
嬉しそうにクスクス笑う筒井さんと
一緒にココアを飲んだ後、歯磨きをして
また腕の中で包まれながら朝まで眠り、
2日目のパーティーが始まった。
『井崎くん、お疲れ様。』
「社長、藍沢さん、
お疲れ様でございます。」
会場でバタバタと準備が進められる中、
テーブルやイスのセッティングを
手伝っているところへわざわざ
挨拶に来てくださったお二人に
丁寧に頭を下げた