玉響の一花 あなたにもう一度恋を 三

『‥‥なんか色々と驚いたわ。
　何よりも筒井さんの話し方がいつも
　と違って新鮮だった‥‥』


そう思うのも無理はないと思う‥‥


会社では、ポーカーフェイスで
クールな筒井さんだからこそ、
オフのような表情や話し方を見ることは
ここではほとんどないと思うから。



「そうですね‥‥迫力があって
　少し驚きました‥‥」


『でもなかなか筒井さんとお話なんて
　する機会がないから、間近で
　あの姿を見れて嬉しかったわ。』


ﾄﾞｸﾝ


社内でも、筒井さんのファンはとても
多いことは知っている。


食堂に現れればみんなザワザワするし、
すれ違う時も筒井さんを見ているから。


こんなことは、帰国したら毎日
感じるって分かってても、やっぱり
受付にいるとなかなか会えない分
寂しくもある


元輝さんが筒井さんのお家にしばらく
泊まられるから、会えないけれど、
フランスに行ってた時に比べたら
2週間なんてあっという間だ。


1週間は勿論お仕事で来日され、
残りの日にちはご実家に行かれたり
するみたい。



お昼休憩の時に、食堂で筒井さんと
蓮見さん、元輝さんがオリヴィアさんと
昼食をとられていて、食堂内はいつも
以上にザワザワしていた気がする。


『またえらい美人を連れて来たんだね。
　霞は大丈夫？』


「うん、平気だよ。前とは全然
　違うから心配しないで？」


イリスさんの時は菖蒲にも心配かけて
しまったから今回は変な勘違いとかで
誰にも迷惑かけたくないな‥‥



その後も仕事を続けて、木曜日の日に
筒井さんからメールが届き、金曜日の
夜に元輝さんと一緒に食事をするから
一緒においでと誘われた。



「こんばんは。お疲れ様です。」


いつものイタリアンのお店に行くと、
亮さんがすでに来ていて
挨拶をしてから席に座った



『井崎さんお疲れ様。
　滉一たちと来なかったの？』


「えっ？あ、はい‥蓮見さんが仕事
　長引いてるみたいで後から
　行くってメール来てました。」


オリヴィアさんも1人には出来ないから
一緒に誘ったみたいで、少し緊張してる



何度か筒井さんとのツーショットも
見かけてしまっただけに、お似合い
過ぎて目を逸らしてたから



先に何品か料理を注文して、
一杯目を乾杯して飲んでいると、
30分ほど過ぎた頃に4人がようやく
到着した


『遅くなって悪い。
　‥‥‥おい、お前何飲んでるんだ？』


ﾄﾞｷｯ