人探しをしていたはずなのに、優しすぎるエリート自衛官に溺愛されています
【プロローグ】
夜景の見えるおしゃれなレストラン。ロマンティックな雰囲気漂う、静かな大人の空間。
目の前にいる眉目秀麗な彼は、整えられた短髪の下で優しく微笑んでいる。彼の顔が小さく見えるのは、その大きな肩幅と分厚い胸板のせいだろう。
彼は羽田勇朔、陸上自衛官。二十八歳の第一陸尉らしい。
今は淡いブルーのシャツを着ているが、普段着ているだろう迷彩柄の隊服もきっと似合うだろうという体格。
「伊丹芽郁さん」
その大きな体からは想像もつかないような優しい声で名前を呼ばれ、思わず肩がぴくりと跳ねた。彼の瞳は、私をまっすぐにとらえる。
「俺はあなたと、真剣に交際をしたいと思っています」
どきりと胸が跳ね、思わず頬が熱くなる。これはきっと、全ての乙女が「はい」と頷いてしまうシチュエーションだろう。
「あなたが、好きなんです」
しかし、私は戸惑っていた。不順な動機でこの場所に来てしまったことを、後悔しながら――。
目の前にいる眉目秀麗な彼は、整えられた短髪の下で優しく微笑んでいる。彼の顔が小さく見えるのは、その大きな肩幅と分厚い胸板のせいだろう。
彼は羽田勇朔、陸上自衛官。二十八歳の第一陸尉らしい。
今は淡いブルーのシャツを着ているが、普段着ているだろう迷彩柄の隊服もきっと似合うだろうという体格。
「伊丹芽郁さん」
その大きな体からは想像もつかないような優しい声で名前を呼ばれ、思わず肩がぴくりと跳ねた。彼の瞳は、私をまっすぐにとらえる。
「俺はあなたと、真剣に交際をしたいと思っています」
どきりと胸が跳ね、思わず頬が熱くなる。これはきっと、全ての乙女が「はい」と頷いてしまうシチュエーションだろう。
「あなたが、好きなんです」
しかし、私は戸惑っていた。不順な動機でこの場所に来てしまったことを、後悔しながら――。