人探しをしていたはずなのに、優しすぎるエリート自衛官に溺愛されています
 地面に膝をつき、慌ててプレートを手に取る。土に汚れた名前の部分を指で拭うと、裏側に何か書いてあることに気付いた。

【うさまるくんを探していた少女へ
 彼はゲージの中にお行儀よく丸まって寝ており、
 見つけたときには既に息を引き取っていました。
 どうか、あなたの大切なうさまるくんが、
 安らかに眠ることを祈ります。】

 そのプレートの下の土は、桜の木の根よりも少しだけ盛り上がっている。

「うさまる……?」

 私はそっと、その土に手をあてた。聞こえないはずなのに、うさまるの鳴き声が聞こえた気がした。きっと彼は、この土の下にいるのだろう。ほろほろと、涙がこぼれた。
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