人探しをしていたはずなのに、優しすぎるエリート自衛官に溺愛されています
【1章 運命の出会いと人探し】
1 優しい記憶
小学六年生の時に、両親が事故で他界した。一人っ子だった私はその後祖母に引き取られたのだが、そこまで気落ちせずに生きていられたのは、うさまるがそばにいてくれたおかげだと思う。
うさまるはペットのうさぎだ。雪のような真っ白の体に垂れた耳が特徴的な、私の大事な家族。小学四年の時にうちにやってきて、両親と大切に育ててきた。
祖母の家は丹沢山脈を北に望む、神奈川県西部の街。駅からは少し離れているけれど、裏にはみかん畑もある自然豊かな山あいにあった。
「うさまる、行ってきます」
祖父も既に他界していた当時、私は祖母と二人暮らし。毎朝、祖母が切ってくれたニンジンをかじるうさまるに挨拶し、家を出るのが日課だった。
そんな、中学二年の終わる三月のこと。
うさまるはペットのうさぎだ。雪のような真っ白の体に垂れた耳が特徴的な、私の大事な家族。小学四年の時にうちにやってきて、両親と大切に育ててきた。
祖母の家は丹沢山脈を北に望む、神奈川県西部の街。駅からは少し離れているけれど、裏にはみかん畑もある自然豊かな山あいにあった。
「うさまる、行ってきます」
祖父も既に他界していた当時、私は祖母と二人暮らし。毎朝、祖母が切ってくれたニンジンをかじるうさまるに挨拶し、家を出るのが日課だった。
そんな、中学二年の終わる三月のこと。