人探しをしていたはずなのに、優しすぎるエリート自衛官に溺愛されています
「芽郁さん」

 彼は再び私の名を呼んだ。顔を上げると、真剣な瞳と目が合った。

「もしよろしければ〝千歳〟を探すのを、お手伝いさせていただけないでしょうか?」

「え……?」

 すると途端に、羽田さんの頬が少し紅潮する。

「その代わりといってはなんですが――」

 私はあまりに真剣な彼の瞳に、思わずごくりと唾をのむ。

「〝千歳〟が見つかったときにあなたが俺を好きになっていたら、お付き合いをしていただけませんか?」

 あまりにも真剣な声色で告げられ、思わず恐縮してしまう。

「で、ですが――」
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