人探しをしていたはずなのに、優しすぎるエリート自衛官に溺愛されています
 どきどきしたまま着替え、ダイニングへ行くと、勇朔さんがご飯を運んでくれているところだった。
 今日のメインディッシュはハンバーグだ。きのこのあんかけがかかっている。

「美味しそう」

 思わずつぶやくと、勇朔さんは「ありがとうございます」と席につく。私も慌てて、その向かいに腰掛けた。

「俺の方は、今日も特段進展はなかったです。申し訳ない」

 食事をしながら、〝千歳さん探し〟の進展を共有する。これが、私たちの日課だ。
< 87 / 178 >

この作品をシェア

pagetop