人探しをしていたはずなのに、優しすぎるエリート自衛官に溺愛されています
 翌日は良く晴れていた。私は朝から、桜の木の下でうさまるを待っていた。
 規制線の向こうから、時折救急車や重機が去っていったり、また戻ってきたり。そんな様子をぼうっと眺めながら、私はひたすらにうさまるを待った。

 最初は声をかけてくれた警察官も、しばらくすると時折こちらを気にする様子を見せながら、何も言わなくなった。

 しかしその日、うさまるは私のところに戻ってこなかった。日が暮れてしばらくした頃、祖母が迎えに来てくれた。

「うさまるちゃんはきっと見つかるわ。でも、芽郁ちゃんが気落ちしていたら、うさまるちゃんも出てこられないわよ」

「うん……」

 だけどその日もなかなか寝付けず、私は毛布にくるまって、うさまるが見つかるようにひたすら祈った。
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