モテ王子とのルームシェア、お断りします
「……あっぶね」



耳元で小さく囁かれたその声は間違えなく渚くんのもの。



「渚…くん?」



倒れそうになった私を抱きとめてくれたという事実が飲み込めない。



なのにまだ私は渚くんの腕の中。



な、何この体勢…。



これって、バックハグと一緒じゃん…!



「まじでほっとけないな、お前」



安心したように話す渚くんは家にいる時の意地悪な渚くんなのに、すごく優しい。
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