モテ王子とのルームシェア、お断りします

すれ違い

「おはよう」


「…うん」



あの一件から、私たちは前の関係に戻ってしまったようだった。



会話は必要最低限だけ。



目も合わせやしない。



家にいても変に落ち着かなくて最近は帰るのがだるい。



でもこんな関係にしちゃったのも私のせいだ。



隣にいるはずの渚くんがずっと遠くにいるように感じてしまう。



届かない。



この心の距離は、埋まらない。
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