へなちょこリリーの惚れ薬
森の城のノア様
「ところで、リリーは好きな人いるの?」
「えっ……」
「だって、こないだ、『惚れ薬あったら、あたしが使いたいよ!』って」
……あたしは。
トレニアの洞察力をナメていた。
「いるんでしょ? 学校の子?」
「……違う」
「そう。誰?」
「そっ、それは言えない!」
「そう」
バラの絞り汁を取るため、トレニアはバラの花びらをぷちぷちとちぎった。
「聞かないの!?」
「ホラ、聞いて欲しいんじゃん。リリーは素直だね~」
……しまった。
「えっ……」
「だって、こないだ、『惚れ薬あったら、あたしが使いたいよ!』って」
……あたしは。
トレニアの洞察力をナメていた。
「いるんでしょ? 学校の子?」
「……違う」
「そう。誰?」
「そっ、それは言えない!」
「そう」
バラの絞り汁を取るため、トレニアはバラの花びらをぷちぷちとちぎった。
「聞かないの!?」
「ホラ、聞いて欲しいんじゃん。リリーは素直だね~」
……しまった。