へなちょこリリーの惚れ薬
練習しても、すぐ疲れてしまう。

魔法というのは何回も使えるものではないらしい。


指に力が入らなくなって、ゴトン、と石を落してしまった。


「……」
「少し休めば」

ベッドに横になったまま、黒百合が声をかけてきた。

「ありがとう。そうする」


ベッドに寄りかかって手のひらを見つめる。



「お話しましょう」
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