へなちょこリリーの惚れ薬
ローズと過ごした、あの冒険の日々を忘れたことはない。

「屋敷を抜け出して、私たちは森の中で会うようになった」

釣りをしたり、野いちごを取ったり、弓矢で狩りをしたり、私はローズとともに過ごした。
彼女は料理も上手で、ぱっと火を起こして焼りんごを作ったり、
持ち寄ったパンやソーセージを挟んで、湖のほとりで二人で食べた。


彼女はいつも古文書を書き写したものを持ち歩いていた。

「何を探してるの?」
「神様」

古文書に残る『7人の女神』。
その話をローズは教えてくれた。



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