へなちょこリリーの惚れ薬
そこは、空間全体が、光を放っているみたいだった。
淡い、紫色。
床も天井も、全部アメジストだ。
いや、違う。
結晶の中に、部屋が作られているんだ。
部屋全部が、アメジスト。
この城の地下すべてが、ここが鉱脈なんだ。
足元の結晶が重なり合って、花のように咲いてる。
「きれい……」
「全部、君にあげよう」
「……え」
これを?
「ここをね。この国の地下には、無限ともいえるアメジストが眠っている。それが、他国がここを欲しがる理由」
「……」
「ローズが女神の力を手に入れたことが、他国に知られてしまった」
「取られたくなかったのね。彼女を」
「そう。誰にも渡したくなかった」
「私にくれるの」
「すべて君にあげるよ。リリー」
「……使い切れない。こんなにあっても」
3回断ること。
今ので2回目ね。
淡い、紫色。
床も天井も、全部アメジストだ。
いや、違う。
結晶の中に、部屋が作られているんだ。
部屋全部が、アメジスト。
この城の地下すべてが、ここが鉱脈なんだ。
足元の結晶が重なり合って、花のように咲いてる。
「きれい……」
「全部、君にあげよう」
「……え」
これを?
「ここをね。この国の地下には、無限ともいえるアメジストが眠っている。それが、他国がここを欲しがる理由」
「……」
「ローズが女神の力を手に入れたことが、他国に知られてしまった」
「取られたくなかったのね。彼女を」
「そう。誰にも渡したくなかった」
「私にくれるの」
「すべて君にあげるよ。リリー」
「……使い切れない。こんなにあっても」
3回断ること。
今ので2回目ね。