へなちょこリリーの惚れ薬
再会
目を覚ますと、まだ夜明け前だった。

ベットのから天井を見つめる。


あたしの世界は、ここだけ。



ノア様には一度会っただけ。

暗闇の森に、浮かび上がるような銀色の髪をしたその人は、紫色の瞳をしていた。
名前も聞いた。
名前も名乗った。

ただ、それだけ。



なのに、いてもたってもいられなくて、
私はまた学校を休んだ。

学校へ向かう時間よりも早く、赤いローブをまとって森へ向かう。
スカートのすそが、朝露に濡れた。
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