へなちょこリリーの惚れ薬
ベッドに腰掛けると、ノア様がすぐ隣りに座った。
ち、近いんですけど!!
「どうしてここへ?」
「え?」
「君、学校は?」
「あたし、学校行ってないんです」
「どうして?」
「……魔法が使えないんです」
魔法が使えず、学校でいじめられたことを話す。
「何をしてもうまくできなくて」
「うん。それで?」
「魔法の授業にはついていけないし、他の子たちに……」
笑われたり、叩かれたりするなんていえない。
「……辛いなら、話さなくていい」
「……」
「ずっと家にいるのかい?」
「いえ、友達と図書館行ったり、してます」
惚れ薬作ったり、とかいえない。
「……寂しくない?」
「あたしは……誰にも必要とされてない、から」