へなちょこリリーの惚れ薬
「……ど…い」
……何も知らないくせに。
「リリー?」
「ノア様ひどいよ!! なんでそんな簡単に言うの!?」
「……リリー?」
「あたしは好きで魔法が使えないわけじゃないのに、バカとか死ねとか言われる! 魔法の授業がある日なんて、石まで投げられる! そんなことに行けっていうの!?」
「リリー、」
「あたしがいじめられるにも、何か意味があるっていうの!?」
あたしは、部屋を飛び出した。
こんな話をしたかったわけじゃないのに。