だって運命は、輝きつづけるから 〜君とつくるラストダンス〜

大好きな人。大好きなダンス。

ガラッ
「那花琴莉高校2年生遅刻しましたごめんなさいおはようございます!!」
「はははっ笑ことりーー謝った後におはようございますじゃないでしょ笑笑」
「綾先輩、、おはようです!!」
「はははっおはよぉー笑んーギリ遅刻ね、」
「すいませぇーん泣」

「元気だな朝から笑」
頭に何かが置かれた。祐也の手だ。大好きな人の大きな手。朝から胸がどくどくとなる。
それを誤魔化す為に離れた。顔を真っ赤にしながら。
「相変わらずね!ゆ、祐也は?げ、元気?」
「おん。琴莉のおかげで相変わらず😁」
「そ、それはよかったですっ」

「はいはいはいはいー終わり!!!朝から目の前でイチャイチャされても困りますぅー!しっかりしてよ部長さん?!」
「ははっすまんすまん笑」
「ははっじゃないわよ本当にもうー。さあさあ始めるよ!!みんな並んで!」
「はーい!」
副部長の笠原綾先輩の号令で始まる。
私の彼氏、椎名祐也くんはこう見えて一応部長なんです。こう見えてっていうか実はすごい人なんですよ?去年の日本ダンス選手権で高校2年生ながら優勝するほどにダンスが上手いの!!あと、韓国の大手事務所ChipS-9(チップスナイン)の現役練習生なんだー!
自慢の彼氏なんですっ。
そして副部長の綾先輩もすごい人なんです。
綾先輩も韓国の小事務所 At.Mutic の現役練習生。ダンスが本当に滑らかで憧れの先輩なんだ。

この2人外からみたら本当にお似合い。
どうして祐也は私なんかと付き合ったんだろう。

「はいアップ終わり!今から個人練習の時間に入ります。」
気づいたらアップも終わっていた。
祐也の掛け声で休憩時間に入る私たち。
祐也が私の元に歩いてきてくれた。

「よぉ琴莉。昨日なんかあった?」
「やっほ祐也。特になんもなかったけど、なに?」
「いや、今日遅刻してたから、昨日具合悪かったのかなーとか色々考えてた」
「あそゆことね笑ただ寝坊しただけだよ笑心配かけてごめんね。」
「ならよかった。今日部活のあと時間ある?」
「ん?あるよ!もうずーーっと暇」
「よかった。今日琴莉の家行きたいな」
「いいけど、お兄ちゃん居るよ?」
「え!!実狗さんいるの?!!なら余計に行きたいかも笑」
「そうーお兄ちゃんちょうど明後日から日本公演があって、一回家帰ってきてるんだ。」
「うわあまじか。それにしてもすごいよな。琴莉のお兄さんが実狗さんなんて。色々ダンスのコツ聞かないと。」
「祐也はまじめだねーすごいよ本当に。尊敬しちゃう。」
「ありがとう笑あそうだ、これから何踊る?8月のダンス発表会ペアダンス踊るんだよね」
「あ、うん。それなんだけど、これやりたい!」

私がスマホの画面で見せる。
Bite Himという曲だ。本当に難しい。まあ祐也なら楽勝かもだけど。

「どう?」
「いいね!これにしよう。Toxtom いいよね」
「うん!この曲のペアダンスやってみたかったんだ」
「いーよやろ!笑」

今日は5月。発表会まではあと3ヶ月。長いようであっという間の期間だ。
たくさん練習しないと。

「琴莉」
「ん?」
「ん?じゃないよ、やるぞ!!」
「ん!」
「ん!笑笑」
「笑笑笑」

このわたしたちのペアダンスが。
ダンス発表会がどうか、
どうか私のラストダンスになりませんように。
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