彼女は渡さない~冷徹弁護士の愛の包囲網
エピローグ
私達は実家近くの神社で家族と三峰先生、佑など家族同然の人達を招いて執り行った。祖父母は披露宴に来ない予定だったので、ふたりに私の白無垢を見せることが出来た。
式が終わった後、別室に待つように言われた。三峰先生が父を連れてきた。
「お父さん……」
十数年ぶりだった。式を後ろで見ていたそうだ。
「佳穂。本当に綺麗になったな……」
お父さんは見るからにやせて別人のようだった。顔も昔はもっと丸かったのに、父の面影を探すのに苦労するほどだった。面会もしない娘に亡くなった母。冷たい祖父母。お父さんの親戚からは皆縁を切られた。どれだけ孤独で大変だったんだろうと思うと涙が出た。
「お父さん……ずっと会わなくてごめんなさい……」
「いや……迷惑をかけたな。弁護士の三峰先生からも話は聞いている。あいつらに追いかけられたそうだな。全部父さんのせいだ。母さんのことも……結局救いたかったのに、殺してしまったようなものだ……」
お父さんは辛そうに話した。
「お父さん、身体は大丈夫?生活は?」
「ああ、先生の紹介で働いているところで何とか生活してる。佳穂はどうだったんだ?」
「こっちに来てからも色々あったけど、今は幸せだよ。幼馴染の佑も色々助けてくれたし、先生と出会って先生にも救われた」
「そうか……」
すると後ろから先生が来た。
「初めまして……黒羽櫂です」
式が終わった後、別室に待つように言われた。三峰先生が父を連れてきた。
「お父さん……」
十数年ぶりだった。式を後ろで見ていたそうだ。
「佳穂。本当に綺麗になったな……」
お父さんは見るからにやせて別人のようだった。顔も昔はもっと丸かったのに、父の面影を探すのに苦労するほどだった。面会もしない娘に亡くなった母。冷たい祖父母。お父さんの親戚からは皆縁を切られた。どれだけ孤独で大変だったんだろうと思うと涙が出た。
「お父さん……ずっと会わなくてごめんなさい……」
「いや……迷惑をかけたな。弁護士の三峰先生からも話は聞いている。あいつらに追いかけられたそうだな。全部父さんのせいだ。母さんのことも……結局救いたかったのに、殺してしまったようなものだ……」
お父さんは辛そうに話した。
「お父さん、身体は大丈夫?生活は?」
「ああ、先生の紹介で働いているところで何とか生活してる。佳穂はどうだったんだ?」
「こっちに来てからも色々あったけど、今は幸せだよ。幼馴染の佑も色々助けてくれたし、先生と出会って先生にも救われた」
「そうか……」
すると後ろから先生が来た。
「初めまして……黒羽櫂です」