彼女は渡さない~冷徹弁護士の愛の包囲網
* * *
事務所へ出てすぐに佐々木さんに聞かれた。
「どうだった、先生のマンション?」
「リビングの窓からの眺めが素晴らしいです!スカイツリーも綺麗に見えるんですよ」
「そうなの?いいなー、先生の新しい部屋に行ってないの私だけだよー!私も行きたい!」
「先生がいないときにこっそり来てください」
「行く行く!」
嬉しそうな佐々木さん。話しやすくて本当にいい人だ。
「そんなことより、聞いてくださいよ!私、先生の婚約者として受付に紹介されてしまいました……どうしたらいいんでしょう……」
私はこの突拍子もない秘密を自分ひとりで抱えきれず、姉のような佐々木さんについ漏らしてしまった。
「え?!婚約者って何?」
私は声を小さくして言った。
「セキュリティーの問題で、同居する場合は配偶者か家族という説明が一番いいそうなんです」
「それが理由なの?ふーん……」
「佐々木さん、絶対おかしいと思いません?」
「先生ね、実は来月アメリカ出張を予定しているのよ。ひと月くらい行く予定」
「えー?!じゃあ、私の同居は絶対今月までですね」
事務所へ出てすぐに佐々木さんに聞かれた。
「どうだった、先生のマンション?」
「リビングの窓からの眺めが素晴らしいです!スカイツリーも綺麗に見えるんですよ」
「そうなの?いいなー、先生の新しい部屋に行ってないの私だけだよー!私も行きたい!」
「先生がいないときにこっそり来てください」
「行く行く!」
嬉しそうな佐々木さん。話しやすくて本当にいい人だ。
「そんなことより、聞いてくださいよ!私、先生の婚約者として受付に紹介されてしまいました……どうしたらいいんでしょう……」
私はこの突拍子もない秘密を自分ひとりで抱えきれず、姉のような佐々木さんについ漏らしてしまった。
「え?!婚約者って何?」
私は声を小さくして言った。
「セキュリティーの問題で、同居する場合は配偶者か家族という説明が一番いいそうなんです」
「それが理由なの?ふーん……」
「佐々木さん、絶対おかしいと思いません?」
「先生ね、実は来月アメリカ出張を予定しているのよ。ひと月くらい行く予定」
「えー?!じゃあ、私の同居は絶対今月までですね」