霧の向こうの青い鳥
優子はキッチンで粥を作りながら、さっきの尚子の声のことを考えていた。



(あの声...でも、これが本当の尚子さんなの?なぜか、もっと近くに感じる)



粥を持って戻ると、尚子は少し眠そうにしていた。


「尚子さん、粥ができたわ」優子は優しく声をかけた。
「ありがとう...」尚子は起き上がろうとしたが、力が入らないようだった。



優子は迷わず、尚子を支えて起こした。



その瞬間、尚子の体の感触に違和感を覚えた。華奢に見える体つきの割に、筋肉の感触があったのだ。
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