キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜
プロローグ
「いつかつづちゃんのこと迎えに行くね」
別れる時、彼はくりくりの黒目で真っ直ぐ私を見つめながらそう言った。
「ぼく、つづちゃんのこと守れるような男になるから」
真剣な表情の彼はまるで小さな騎士だった。
「うん、絶対また会おうね! あやくん」
二歳年下の弟みたいなかわいい存在。
離れ離れになっちゃうけど、これから先もずっと私のかわいい弟。
きっといつか再会できると信じていた。
だけど、まさかこんなことになるなんて、あの当時は思ってもいなかった。
「今日からつづは俺専属の世話係だから。身の回りの世話はもちろん、“こっち”もよろしくね?」
そう言って彼は小悪魔みたいに微笑み、私の唇を奪った――。
< 1 / 138 >