キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜

プロローグ



「いつかつづちゃんのこと迎えに行くね」


 別れる時、彼はくりくりの黒目で真っ直ぐ私を見つめながらそう言った。


「ぼく、つづちゃんのこと守れるような男になるから」


 真剣な表情の彼はまるで小さな騎士(ナイト)だった。


「うん、絶対また会おうね! あやくん」


 二歳年下の弟みたいなかわいい存在。
 離れ離れになっちゃうけど、これから先もずっと私のかわいい弟。

 きっといつか再会できると信じていた。

 だけど、まさかこんなことになるなんて、あの当時は思ってもいなかった。


「今日からつづは俺専属の世話係だから。身の回りの世話はもちろん、“こっち”もよろしくね?」



 そう言って彼は小悪魔みたいに微笑み、私の唇を奪った――。

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