キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜


 離れ離れになってから四年ぶりの再会だった。

 まさか、またあやくんと会えるなんて!


「あやくん、久しぶり! わ〜、大きくなったねぇ!」


 私より背の低かったあやくんが、今は私よりずっと高い。
 見上げなければいけない程だ。

 あんなにかわいかったのに大人っぽくなっちゃって……。


「も〜髪の毛ピンクにしちゃって、会わない間におしゃれさんになったんだね〜!」

「……、つづちゃんは変わってないね」

「えっそう? すごく変わったと思うけど……お金もなければ家もないし」

「家?」

「あっ! えっと、実はね……」


 かくかくしかじか。
 私は火事で突然家をなくしてしまったことを話した。


「お父さんは今地方で出稼ぎ中なんだけど、ギックリ腰と捻挫を同時にやって入院しちゃって。そんな時に家が燃えた〜なんて言えなくてさぁ」


 あはは、と乾いた笑みを浮かべる。


「……お母さんは?」

「お母さんは出て行っちゃった」

「そう……」

「あやくんのお母さんは元気?」

「元気だと思う」


 元気だと思う……?


「それより、泊まるところあるの?」

「うーん、どうしよう。ネカフェに泊まるしかないかな」

「ネカフェ? それ本気?」

「友達のとこに泊まらせてもらうことも考えたけど、やっぱり迷惑かけちゃうし」

「……」


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