キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜
とりあえずあやくんと登校した。
ん? そういえばあやくん、糸奈学園に通ってる?
しかも制服、白のブレザーだよね??
あやくんと再会した嬉しさですっかり頭から抜けてたけど……あれあれ??
「玖央くんっ! おはよう♡」
私を押しのけるようにして、白ブレザーの女の子があやくんに挨拶する。
この子、昨日あやくんと一緒にいた子じゃない?
今日もツインテールがアイドルみたいにかわいい。
てゆーか、今あやくんのこと「くおうくん」って呼んだ??
「きゃっ! 玖央くんだ」
「朝から会えるなんて嬉しい〜!」
他にもA組女子があやくんに熱い視線を向けている。
他のクラスからも注目を浴びてるな。
「玖央さんっ! おはようございます!」
今度は男子まで!?
なになに、あやくんってばそんなに人気者だったの!?
てゆーかやっぱり、「くおう」って呼ばれてるよね?
どういうことなの??
私の頭の中ははてなマークだらけ。
それにしてもみんなA組だけど、私のこと見えてない? ってくらいアウトオブ眼中だな。
「…………」
そしてあやくん、完全にスルーしてる。
挨拶くらい返してあげたらいいのに。
だけど「今日もカッコいい♡」ってみんなあやくんをうっとり見つめてる。
「つづりーん! おっは〜!」
「紗良ちゃん、おはよう!」
「ん? 一年のピンク王子いるじゃ〜ん!」