キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜


 とりあえずあやくんと登校した。

 ん? そういえばあやくん、糸奈学園に通ってる?
 しかも制服、白のブレザーだよね??

 あやくんと再会した嬉しさですっかり頭から抜けてたけど……あれあれ??


「玖央くんっ! おはよう♡」


 私を押しのけるようにして、白ブレザーの女の子があやくんに挨拶する。

 この子、昨日あやくんと一緒にいた子じゃない?
 今日もツインテールがアイドルみたいにかわいい。

 てゆーか、今あやくんのこと「くおうくん」って呼んだ??


「きゃっ! 玖央くんだ」
「朝から会えるなんて嬉しい〜!」


 他にもA組女子があやくんに熱い視線を向けている。
 他のクラスからも注目を浴びてるな。


「玖央さんっ! おはようございます!」


 今度は男子まで!?
 なになに、あやくんってばそんなに人気者だったの!?

 てゆーかやっぱり、「くおう」って呼ばれてるよね?
 どういうことなの??

 私の頭の中ははてなマークだらけ。
 それにしてもみんなA組だけど、私のこと見えてない? ってくらいアウトオブ眼中だな。


「…………」


 そしてあやくん、完全にスルーしてる。
 挨拶くらい返してあげたらいいのに。

 だけど「今日もカッコいい♡」ってみんなあやくんをうっとり見つめてる。


「つづりーん! おっは〜!」

「紗良ちゃん、おはよう!」

「ん? 一年のピンク王子いるじゃ〜ん!」


< 25 / 138 >

この作品をシェア

pagetop