キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜


 …………ん??

 今、なんて言いました??


「……はえ?」

「毎日キスしてって言ったの」


 き、きす…………?

 きすって何??


「毎日口付けして、って言った方がいい?」

「っ!?!?」


 流石の私も理解して頭がパーンってなった。


「ななな、なんで!?」

「したいから?」

「そっ、そんなのダメだよ!」

「なんで?」

「だって……っ、あやくん付き合ってる子いるんでしょ?」


 昨日も一緒にいたツインテールの子、仲良さそうだったし彼女だと思ってたんだけど。


「彼女なんていないけど」

「えっ!?」

「彼女ではない」


 彼女ではないってどういうこと!?

 “ 女の子取っ替え引っ替えしてるって噂〜”

 いやいや、そんなはずない。
 あやくんはそんなことしないはず。


「なんか言い寄ってくるから適当に相手してるだけだよ」

「そんな……!! ダメだよ! 付き合ってないのに!」

「つづがキスしてくれるなら、他の子とは遊ばない」


 な……っ。


「つづだけとする」

「う……っ」

「ねぇ、ダメ?」

「〜〜っ、ずるいよ……」


 私があやくんにおねだりされたら断れないって知ってるくせに……。

 おねだりする瞳は天使みたいなのに、言ってることは悪魔だ。
 こんなの絶対おかしいってわかってる。

 でも、本当にあやくんが女の子と遊ばなくなるなら……取っ替え引っ替えをやめさせるためだと思えば……!


「わ、わかった」


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