キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜
結川くんはポカンとして固まっている。
「……どうしてそんなこと聞くの?」
「えっと! なんかその、雑誌で見て!」
こんなこと突然聞かれたら戸惑わせて当然だった!
私のバカ!
「実際はどうなのかなぁと、男子の意見を聞いてみたく……」
いきなりこんなこと聞いて、なんだこいつって思われてるだろうな……。
やっぱり聞くんじゃなかったかな。
「他の人はどうかわからないけど、俺は好きな人としかしたくない」
結川くんはキッパリと言った。
「好きな人とだけ、したいなって思うよ」
うわあ……!
なんかもう、ただただ感動していた。
突然の変な質問に真面目に答えてくれた結川くんの優しさを拝みたい。
「……なんか恥ずかしいこと言ってるよね。忘れて」
「そんなことないよ! ありがとう! 急に変なこと聞いちゃったのにありがとうね!」
そして、やっぱりそうだよね。
普通は好きな人とだけするものだよね。
それを許しちゃってる自分もどうなんだろう。
「やっぱりこんなこと、誰にも言えないよね……」
紗良ちゃんにだって話せない。
幼なじみとはいえ、付き合ってない男の子と同居していて――その上毎日キスなんて。
同居については理解してくれるだろうけど、キスはどう考えてもおかしい。
紗良ちゃんに引かれたくないから、絶対に言えないよ……。
ああ、なんでこんなことになっちゃったのかなぁ。
あやくんが何を考えてるのか全然わからない。