キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜


 いつもじーっとお家の前に立っていて、雨の日でも待っていてくれた。


「私が帰って来たら満面の笑顔で『おかえり!』って言ってくれるの、かわいかったなぁ」

「そうだっけ」

「そうだよ!」


 今思うと飼い主を待つ子犬みたいだったかも。


「あやくんが待っててくれるの、いつも嬉しかったんだ」


 ――ちゅっ。


 不意に唇にキスが落とされた。


「……えっ」

「ふっ、変な顔」


 目と鼻の先で、あやくんは面白そうに笑う。
 私をからかっている時のイタズラな表情。

 私の体温が一気に上昇する。


「なっなんで!?」

「したくなったから」

「なんで今なの!?」

「だからしたくなったから。俺がしたい時にするんだからいいでしょ」

「今外だよ!?」

「別に誰も見てねぇって」


 だからってそんな……!

 いつも不意打ちで心臓に悪い。
 こんなの予測できるわけないじゃん……!


「不意打ちはずるいよっ」

「だって俺がしたい時にしたいんだもん」

「ううう……」


 やっぱりあやくんがわからない。
 いつどこでスイッチが入るのか全く読めない。

 今のあやくんが知りたいと思ってはいるけれど、なかなか難しそうです……。


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