キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜


* * *


「ねぇねぇつづりん。最近さぁ、リップ変えた?」


 ある日の教室。
 紗良ちゃんは私の顔を覗き込みながら尋ねた。


「リップ? 別に変えてないけど」

「なーんかいつもよりうるうるツヤツヤな気がするんだけど〜」

「っ!?」


 そ、それってもしかして、今朝のアレのせい!?

 今日はあやくんのこと起こしに行って、そのままされたんだよね……。


「き、気のせいだと思うよ……」

「そう〜? てかつづりん、最近ちょっと変わったよね」

「変わった?」

「なんか色っぽくなった!」


 い、色っぽく!?


「もしかして、カレピできた?」


 紗良ちゃんはニヤニヤしながら耳元でコソッと囁く。


「そ、そんなのできないよっ!」

「えー? なんかたまにつづりんからフェロモン感じるんだけど〜」

「気のせいだよ!! それより紗良ちゃんは最近彼氏さんと会ってる!?」

「会う〜! 今日ピッピとデート♡」


 紗良ちゃんは年上の彼氏がいる。
 バイト先で知り合ったらしい。

 ちなみになんで彼氏のことをピッピと呼ぶのか私にはよくわからない。


「最近シフトも合わなくてさみしかったんだけどぉ、やっと会えるんだ〜」

「それは楽しみだね!」

「だから今日は気合い入れてんの! どお?」

「すっごくかわいいよ!」


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