キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜


 そういえば、なんで髪をピンクに染めたのかってところも聞いてないな。
 それも今度聞いてみよう。

 とにかく小さなことでもいいから、今のあやくんのことを知ろう期間、絶賛開催中だ。


「あやくん、お待たせ」

「ん、お疲れ」


 あやくんは手に大きめのビニール袋を持っていた。


「何買ったの?」

「色々。つづがお世話になってるから売り上げに貢献しようと思って」

「えー何それ〜」


 それにしてもあやくんってば、いつの間に買ってたんだろう?
 私がお会計したのにな。


「私がいる時に買えば良かったのに」

「なんか裏で仕事してたっぽかったし。それにレジ打ち間違えられても困るしね」

「間違えません!」

「冗談だよ」


 あやくんはイジワルな笑みを浮かべる。
 もう、あやくんってばいつも私のことからかうんだから。

 なんか再会してから全然年上らしいところ見せられてないな。
 別にお姉さんぶりたいわけじゃないけど、ちょっと悔しい。

 なんて思いながら、ふと反対側の道路に視線をやった。
 本当に何気なくそっちの方に目を向けてみただけだった。

 飛び込んできた光景を見た瞬間、私の動悸が激しくなる。


「…………え?」


 うそ、うそでしょ。なんで……?


「……っ!!」

「……つづ?」

「なんっ、で……っ」

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