キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜
私立糸奈学園。
ここは名家の子息令嬢が集うエリートのための学園。
初等部から高等部までエスカレーター式で、通っている生徒は皆大企業の御曹司や政治家の娘とか、とにかくビッグな家柄ばかり。
糸奈学園はとにかく家柄と財力重視で、学園に支払われる寄付金の多さで明確にランク付けされる。
最上位がA組、最下位がD組というように。
クラスによって制服も異なるという徹底ぶり。
B〜D組はブラックジャケットのブレザーで、クラスによってネクタイの色が違う。
B組はレッド、C組はブルー、D組はグレー。
ちなみにさっきの子はレッドのタイなのでB組だ。
そして、A組はホワイトジャケットのブレザーにブラックのネクタイを身に付ける。
一目でわかる絶対的勝者の証。
実は私、中等部まではホワイトジャケットを着ていた。
私の父は千歳商事というアパレル企業の社長で、昔はそれなりに裕福だった。
私が中三の時に会社が倒産するまでは。