キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜


 なんだかんだで昔からつづは俺に甘い。
 こんなこと受け入れるのは、俺だからだと思いたい。

 こうして俺たちは奇妙な主従関係を結ぶことになった。


「今からつづは俺のもの」


 まさか再会して立場が逆転するなんてね。
 歪でも俺のものになるんだから、ちゃあんとわからせないと。


「俺のものになるんだから、他の男とはするなよ?」

「し、しないよ……っ!」


 真っ赤になるつづがかわいい。
 あまりにもかわいくて、初めてなのに手加減してあげられなかった。

 慣れないながらに一生懸命応えようとするつづがまたかわいくて、もっとしたくなった。

 こんなやつに捕まって、かわいそうなつづ。
 でも離してなんかあげない。

 姉弟はこんなことしないんだよ。
 俺はつづと姉弟になりたいんじゃない。

 家族になりたいとは思うけど、姉にはなって欲しくないんだよ。

 戸惑いながらも俺を拒否せず、受け入れてくれるつづに甘えていた。
 どんな形であれ、つづと一緒にいられることに悦に浸っていた。

 だけどあの時、他の男と歩く母親の姿に泣き崩れるつづを見て、自分は何をしていたのだろうと思った。
 こんなに近くにいたのに、ひた隠しにしていた心の奥のさみしい気持ちに全く気づかなかったんだ。

 つづがつらくても無理して笑う性格だということをわかっていたはずだったのに。

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