キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜
そのまま顔を洗いながら、あやくんに言った。
「あの、昨日はありがとう。あやくんが一緒にいてくれて、ちょっと落ち着いた」
「そう?」
「うん、もう大丈夫だよ」
私はニコッと微笑む。
「本当に大丈夫?」
あやくんが私の頬に両手を添えて顔を覗き込むので、またドキッとしてしまう。
「無理してない?」
「してないよっ! 簡単に受け入れられることではないけど、でも……」
あやくんがいてくれるなら、大丈夫。
すごく自然にそう思っていたことに、自分でもすごくびっくりする。
「でも?」
「っ、ううん! とにかくもう大丈夫っ」
「つづは無理して笑うくせがあるから。俺にはちゃんと言ってね」
「……はい」
「ん、約束」
小指を差し出されたので私も小指を絡め、指切りげんまんをした。
優しく微笑むあやくんにドキンと胸が高鳴る。
――あ、どうしよう。
なんだかあやくんの顔が見られない。
てか私、昨日すごく大胆なこと言ってなかった!?
自分からキスしてなんて……恥ずかしすぎる。
気持ちが不安定になっていたとはいえ、なんであんなこと言っちゃったんだろう……。