キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜
ちなみにやっぱりキスのことは言えてない。
だって恥ずかしいもん……!
「え、付き合ってんじゃないの?」
「付き合ってないよ!」
「でもつづりんは好きなんだ?」
「えっ!?」
わ、私があやくんのこと好き……?
「やば〜! つづりんきゃわいすぎ〜!」
何故か紗良ちゃんにぎゅーっと抱きつかれる。
「最近つづりんが色っぽくなったのは恋してたからだったんだぁ」
「わっ私恋してるの!?」
「え、それあたしに聞く?」
「だって、わかんなくて……」
恋なんて、したことないから。
今までは働くことに必死だった。
本当は学園を辞めた方が良かったはずなのに、お父さんに頼んで通い続けさせてもらったから、私も少しでも頑張りたかった。
必死にアルバイトして稼いで。
あやくんと再会するまで他のことを考えてる余裕なんかなかったから、わからない。
「それに、私とあやくんじゃ釣り合わないよ……」
今やあの玖央ホールディングスの御曹司で高校生社長でもあるあやくんと、寄付金も払えない貧乏な私。
誰が見ても不釣り合いすぎる。
「何言ってんの! おじいちゃんの話してくれたの、つづりんじゃん!」
「そうだけど……」
「A組とかD組とか関係ない! 大事なのはつづりんの気持ちっしょ!」
「私の気持ち……」