キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜
「……千歳、ちょっといい?」
スマホをいじりながら待っていると、クラスメイトの石田くんが話しかけてきた。
石田くんはあまり話したことがない男子なので、突然話しかけられて驚く。
「どうかした?」
「実は先生が呼んでんだけど」
「先生が?」
「うん、体育倉庫に来て欲しいって」
体育倉庫? なんでそんなところに用があるんだろ?
「わかった。今から行けばいいのかな?」
「うん、よろしく」
「ありがと〜」
何だろうな、と思いながら行く前にあやくんにメッセージを送った。
「先生に呼ばれたので体育倉庫に行ってきます」と。
とりあえず体育倉庫に行ってみた。
「先生ー? 千歳です〜」
あれ? 誰もいないのかな?
キョロキョロしながら先生を探して体育倉庫に入ってみる。
てか先生って担任だと思ってたけど、別の先生だった?
誰もいないなぁ……。
――ガシャン!
その時、背後から扉が閉まる音がした。
その直後にガチャガチャという鍵がかかる音がする。
「えっ……!?」
私は慌てて扉の方へ行って開けようとしたけど、鍵がかかって開かない。
「嘘!? なんで!? 誰か……!」
扉をドンドンと叩くと、扉の外から誰かの声が聞こえる。
「底辺のくせに玖央くんに取り入ろうとするからそうなるのよ」
この高めの声は聞いたことがある。
もしかして、今朝のツインテールの女の子……?