キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜
聞きたかった声にハッとした。
私は立ち上がって大声で叫ぶ。
「あやくん!!」
「つづ!! そこにいるの!?」
「ここにいるよ!」
やっぱり来てくれた……!!
「ちょっと待ってて」
そう言うと外からギーギーという音が響いた。
やがてガチャガチャという鍵の音がしたと思うと、扉が開く。
「つづ!」
「あやくん……!」
「つづ! 無事でよかった……!」
あやくんはぎゅうっと私を抱きしめてくれた。
おでこに汗が滴っているところを見ると、急いで駆けつけてくれたのかな。
抱きしめられる温もりに安心して、私も抱きしめ返す。
「ごめん、遅くなって」
「ううん、来てくれるって信じてたよ」
「実はスマホの充電切れて連絡できなくて」
「そうだったの?」
「つづのクラスに行ったらバッグとスマホだけ置いてあってどこにもいないから、何かあったのかと思って探し回った」
それで駆けずり回って探してくれたんだ……。
思わずほろっと涙がこぼれる。
「つづ!? ごめん、本当に」
「違うの、嬉しくて……ずっとあやくんに会いたかったから」
「……煽らないでよ」
あやくんはもう一度ぎゅうっと抱きしめる。
抱きしめられると安心するけど、ドキドキもする。
でも、まだ足りないって思っちゃうの。
「……ねぇ、今日はしないの?」