キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜

恋に溺れる



「えーーっ!? 大丈夫だったのぉ!?」


 体育倉庫に閉じ込められたことを紗良ちゃんに話した。
 紗良ちゃんはすごく心配してくれたけど、怪我もしてないし大丈夫。


「あやくんが助けに来てくれたから……」

「マジで王子じゃん」


 あの後あやくんがるこちゃんに対してはっきりと言ってくれた。
「またつづを危険にさらすようなことしたら許さない、父親にもバラす」って。
 るこちゃんは流石に青ざめていたらしい。

 石田くんの父親はるこちゃんの父親の部下らしく、上司の娘であるるこちゃんの命令に逆らえなかったんだって。


「石田くんには謝ってもらったよ」

「許すの?」

「うん、石田くんもやりたくてやったわけじゃないし」

「つづりんってばお人好し〜」

「いいの……あやくんが怒ってくれたのが嬉しかったから」


 自分でもポッと頬が染まるのがわかったし、紗良ちゃんも見逃さなかった。


「あー!! その顔、もしかして!」

「……」

「恋、しちゃってる?」

「……うん」

「きゃ〜〜!!」


 改めて言うのすごく恥ずかしいな……。


「ついにつづりんも恋しちゃったか〜! おめでとう!」

「おめでとう、なの?」

「初恋記念日的な?」


 初恋記念日かぁ……。
 なんかくすぐったいけど嬉しいな。


「で、カレカノになったの?」

「ううん」

「告ってないの?」

「うん」

「なんで!?」

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