キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜
だって、あやくんの本音を聞くのが怖い。
あやくんが本当は私のことどう思ってるのか……知るのが怖いんだ。
「あやくんは、幼なじみだから私に優しくしてくれるのかも。前に危なっかしいって言われたことあるし」
「話聞いてる感じ、めっちゃつづりんのこと大事にしてるって思うけど〜」
「……実は紗良ちゃんに言ってなかったんだけど、この前お母さんのこと見かけたんだ。他の男の人と一緒にいた」
「えっ!?」
「私それ見てすごくショック受けて……あやくんの前で号泣しちゃった。そんな私を見てるから、ほっとけないんじゃないかな」
甘やかしたいって言ってくれるのは、多分そういうことだと思う。
あやくんは優しいから。
私がつらい時、いつも傍に寄り添ってくれようとしてくれる。
おじいちゃんが亡くなった時もそうだった。
あやくんはずっと一緒にいてくれたんだ。
「つらかったね」
紗良ちゃんはよしよしと頭を撫でてくれた。
「つづりんは抱えこみすぎ! 少しはあたしのことも頼ってよ!」
「紗良ちゃん……」
「話聞くことくらいしかできないけど、あたしだってつづりんのこと大好きだし!」
「ありがとう、紗良ちゃん。私も紗良ちゃん大好き」
D組のままが良かったのは、紗良ちゃんと離れたくなかったからというのが大きい。
それくらい紗良ちゃんは大好きで大切なお友達なんだ。