キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜


 そこには様々なデザインのかわいいドレスがたくさんのっている。


「かわいい!」

「destinyでドレスのレンタル事業を始めようと動いてて、宣伝のためにも着て出てほしいんだよね」

「えっ!? 私で宣伝になるかな!?」


 もっと人気のモデルさんにお願いした方がいいんじゃない?
 芸能活動してる子も結構いるみたいだし。


「なるよ」

「でも、もっとかわいい子の方が」

「つづはかわいいでしょ」

「っ、」


 サラッとかわいいって言われると、ドキッとする……。


「そもそもマスカレードで顔隠すから関係ないよ」

「それもそっか」

「俺としては一番売り出したい、このラベンダー色のドレスを着てほしいんだけど」


 ラベンダーのドレスはふんわりと広がったシルエットがすごく綺麗。
 生地にはグリッターチュール、スパンコールやビジューが編み込まれてキラキラした輝きを放っている。

 オフショルダーでデコルテラインが綺麗に見えるし、まるでプリンセスみたい。


「こんなにかわいいの、似合うかな」

「似合うよ」

「そう……かな」

「絶対かわいいから着てみせて」

「〜〜っっ」


 そんなこと言われたら、嫌だなんて言えない……!


「わ、わかった」

「楽しみにしてる」


 ニコッと微笑むあやくん。
 密かにあやくんのタキシード姿を想像してドキドキしてしまう。

 当日一緒に踊れたら、なんて……。

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