悪役令息とは結婚したくないので、男装して恋愛工作に励みます。
だが、ルーカスはしっかりと私を見つめたまま告げた。
「そんなこと関係ない。
俺は周りが何を思おうが、セシリアと結婚したい」
やめてよ。どんなキャラ変よ。
いつもの乱暴者の、頭の狂ったルーカスでいて欲しい。ルーカスは嫌な奴だと分かっているのに、こうやって甘く特別扱いされれば嫌でも意識しそうになってしまう。
ルーカスはまた、私の手を取った。そしてそっとキスをして告げる。
「どうか俺と結婚してくれ。
俺は絶対にお前に悲しい思いはさせないから」