凄腕な年下外科医の容赦ない溺愛に双子ママは抗えない【極上スパダリ兄弟シリーズ】
第1話
「「おぎゃー、おぎゃー」」
仮眠を取っていたら、双子が泣きだした。
「……ああ、ミルクね」
もうお腹減ったんだ。もっと寝たいけど、赤ちゃんは待ってくれない。
目を擦りながら起きると、急いでミルクを用意する。
「美涼、涼寧、待っててね。すぐあげるから」
身体は寝不足でへとへとだったが、泣き続けるふたりに、優しく声をかけた。
ふたりは双子の女の子で、顔もそっくり。パパの名前にちなんで美涼、涼寧と名付けた。
目元がパパに似ていて、将来美人になりそう。
赤ちゃんたちはとてもかわいいのだけど、出産してからこうして起こされてずっと寝不足が続いている。
夜中だろうが赤ちゃんはミルクを欲しがって泣く。それも一度ではない。三十分も寝たら起こされて、ミルクとおむつ替え。その繰り返し。
でも、産んだことを決して後悔はしていない。お世話は大変だが、幸せな時間だ。こうしてミルクをあげられるのも、ずっとではない。一年ちょっとの間くらいなのだから――。
「これでちょうどいいかな。はい、お待たせ」
哺乳瓶が熱くないか確認すると、授乳クッションを使い、ふたり同時にミルクを飲ませる。私をじっと見つめて哺乳瓶を一生懸命吸っている姿がなんとも愛おしい。
赤ちゃんの目は黒目が大きく、とても澄んでいてキラキラしている。無垢だからこそ、こんなに綺麗なのかもしれない。ふたりを命に代えても守らないと……、そう思えてくる。
「これからこの目でたくさんのものを見ていくんだね」
ちゅぱちゅぱとミルクを飲むふたりを見て、小さく微笑んだ。
生まれてからひと月経って、ふたり同時の授乳にも慣れてきたけれど、睡眠不足はいまだに慣れない。授乳と寝かしつけでまとまった時間寝ることができないのだ。
世のお母さんはすごいって、出産と育児を経験して改めてわかった。赤ちゃんを産んでから化粧もあまりしていないし、外出も徒歩十分ほどの距離にある公園に散歩に行く程度。姉家族が手伝ってくれているお陰でなんとかなっているが、助けがなければ私も赤ちゃんたちも大変なことになっていただろう。
仮眠を取っていたら、双子が泣きだした。
「……ああ、ミルクね」
もうお腹減ったんだ。もっと寝たいけど、赤ちゃんは待ってくれない。
目を擦りながら起きると、急いでミルクを用意する。
「美涼、涼寧、待っててね。すぐあげるから」
身体は寝不足でへとへとだったが、泣き続けるふたりに、優しく声をかけた。
ふたりは双子の女の子で、顔もそっくり。パパの名前にちなんで美涼、涼寧と名付けた。
目元がパパに似ていて、将来美人になりそう。
赤ちゃんたちはとてもかわいいのだけど、出産してからこうして起こされてずっと寝不足が続いている。
夜中だろうが赤ちゃんはミルクを欲しがって泣く。それも一度ではない。三十分も寝たら起こされて、ミルクとおむつ替え。その繰り返し。
でも、産んだことを決して後悔はしていない。お世話は大変だが、幸せな時間だ。こうしてミルクをあげられるのも、ずっとではない。一年ちょっとの間くらいなのだから――。
「これでちょうどいいかな。はい、お待たせ」
哺乳瓶が熱くないか確認すると、授乳クッションを使い、ふたり同時にミルクを飲ませる。私をじっと見つめて哺乳瓶を一生懸命吸っている姿がなんとも愛おしい。
赤ちゃんの目は黒目が大きく、とても澄んでいてキラキラしている。無垢だからこそ、こんなに綺麗なのかもしれない。ふたりを命に代えても守らないと……、そう思えてくる。
「これからこの目でたくさんのものを見ていくんだね」
ちゅぱちゅぱとミルクを飲むふたりを見て、小さく微笑んだ。
生まれてからひと月経って、ふたり同時の授乳にも慣れてきたけれど、睡眠不足はいまだに慣れない。授乳と寝かしつけでまとまった時間寝ることができないのだ。
世のお母さんはすごいって、出産と育児を経験して改めてわかった。赤ちゃんを産んでから化粧もあまりしていないし、外出も徒歩十分ほどの距離にある公園に散歩に行く程度。姉家族が手伝ってくれているお陰でなんとかなっているが、助けがなければ私も赤ちゃんたちも大変なことになっていただろう。
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