姫と僕〜僕達は盲目的に想い合う〜
「――――アキ、お願い。離して?」
「………」
イヤイヤと、首を横に振る秋穂。
「僕、もうそろそろ行かないと!」
今日は、アルバイト日。
自宅マンションから出ようとする嵐人にしがみついている、秋穂。
それを嵐人は、冷静に説得していた。
「………」
「ね?お願い…!」
「………ごめんなさい…」
最後は秋穂も、思い直して離れる。
「ごめんね。
終わったら、急いで帰るからね!」
「うん…」
「行ってくるね!」
「うん…行ってらっしゃい…
気をつけてね…」
「うん!」
嵐人が出ていき、秋穂はソファに横になった。
「………はぁ…もう少し、しっかりしないとな…」
呟く、秋穂。
頭ではわかっている。
二十歳にもなって、嵐人に依存し、何も出来ないなんてみっともない。
嵐人もいい加減、鬱陶しいと思っているはずだ。
「このままじゃ…嫌われるよね…」
またポツリと呟いて、秋穂は勢いよく起き上がった。
そしてある場所に電話をかける。
「あ…急なんですが、今からいいですか?
…………はい、はい。大丈夫です。
…………はい、じゃあ今から行きます」
そして、自宅マンションを出た。
秋穂は、美容室に向かっていた。
「――――飛河さん、こんにちわ〜」
「あ…突然、すみません…」
「いいえ〜!
今日は、比較的すいてたので大丈夫ですよ!
あれ?それよりも、彼氏さんは?」
何処に行くにも、嵐人と一緒の秋穂。
美容室に行くのも、当然嵐人について来てもらう。
美容師は、秋穂の後ろをキョロキョロを見て言う。
「あ…今日は、一人なんです…」
「そうなんですね!
今日は、どうされますか?」
「暑いし、スッキリしたいなって。
ショートボブにしてみようかと…」
「はーい!
どんな感じがいいかな?」
雑誌を見せながら話す。
「えーと…こんな感じで…」
「おっ!
いいですね~!
じゃあ、髪色は少し明るめがいいかもですね!」
「じゃあ…それで…」
「お任せでいいですか?
可愛い飛河さんを、もっと可愛くしますんで!」
この美容師は、秋穂が唯一普通に話せる美容師。
秋穂の髪質などを把握していて、いつも素敵なヘアカットをしてくれる。
更に明るく気さくな人物なので、秋穂に気遣いながらもいつも楽しい話をしてくれるのだ。
そして………
「――――お疲れ様でした〜!
やっぱ、可愛い〜!」
「ありがとうございます。
スッキリしました……!」
秋穂も微笑み、美容室を出た。
「………」
イヤイヤと、首を横に振る秋穂。
「僕、もうそろそろ行かないと!」
今日は、アルバイト日。
自宅マンションから出ようとする嵐人にしがみついている、秋穂。
それを嵐人は、冷静に説得していた。
「………」
「ね?お願い…!」
「………ごめんなさい…」
最後は秋穂も、思い直して離れる。
「ごめんね。
終わったら、急いで帰るからね!」
「うん…」
「行ってくるね!」
「うん…行ってらっしゃい…
気をつけてね…」
「うん!」
嵐人が出ていき、秋穂はソファに横になった。
「………はぁ…もう少し、しっかりしないとな…」
呟く、秋穂。
頭ではわかっている。
二十歳にもなって、嵐人に依存し、何も出来ないなんてみっともない。
嵐人もいい加減、鬱陶しいと思っているはずだ。
「このままじゃ…嫌われるよね…」
またポツリと呟いて、秋穂は勢いよく起き上がった。
そしてある場所に電話をかける。
「あ…急なんですが、今からいいですか?
…………はい、はい。大丈夫です。
…………はい、じゃあ今から行きます」
そして、自宅マンションを出た。
秋穂は、美容室に向かっていた。
「――――飛河さん、こんにちわ〜」
「あ…突然、すみません…」
「いいえ〜!
今日は、比較的すいてたので大丈夫ですよ!
あれ?それよりも、彼氏さんは?」
何処に行くにも、嵐人と一緒の秋穂。
美容室に行くのも、当然嵐人について来てもらう。
美容師は、秋穂の後ろをキョロキョロを見て言う。
「あ…今日は、一人なんです…」
「そうなんですね!
今日は、どうされますか?」
「暑いし、スッキリしたいなって。
ショートボブにしてみようかと…」
「はーい!
どんな感じがいいかな?」
雑誌を見せながら話す。
「えーと…こんな感じで…」
「おっ!
いいですね~!
じゃあ、髪色は少し明るめがいいかもですね!」
「じゃあ…それで…」
「お任せでいいですか?
可愛い飛河さんを、もっと可愛くしますんで!」
この美容師は、秋穂が唯一普通に話せる美容師。
秋穂の髪質などを把握していて、いつも素敵なヘアカットをしてくれる。
更に明るく気さくな人物なので、秋穂に気遣いながらもいつも楽しい話をしてくれるのだ。
そして………
「――――お疲れ様でした〜!
やっぱ、可愛い〜!」
「ありがとうございます。
スッキリしました……!」
秋穂も微笑み、美容室を出た。