姫と僕〜僕達は盲目的に想い合う〜
姫は人気者
「――――ア〜キ、まだ〜?」

休日。
二人は、話に出ていた公園に出かけようとしていた。
天気も良くて、デート日和だ。

リビングで秋穂のメイクを横から眺めている、嵐人。

「待ってね。あと、リップ…
――――――よし!」

「フフ…可愛い!」

「ありがとう/////」

「今日は、どれにする?」
嵐人がジュエリーボックスを開け、秋穂に見せる。
中には、様々なペアのアクセサリーが並んでいる。

ペアリングは、常につけている二人。
それ以外のペアアクセサリーは、デートの時に二人で選びつけるようにしている。
(普段は、それぞれ好きな時に好きなアクセサリーをつけている)

「今日は……
ネックレスがいいな!
首元が寂しいから…(笑)」

「ん!
じゃあ…これは?」
「うん!」

嵐人が秋穂にネックレスをつけ、秋穂に「僕もつけて」と渡し、つけてもらう。


そして………マンションを出た。

「お天気良くて良かったね!」 

「フフ…だね!
あ、アキ!僕にもう少し寄って、ちゃんと日傘の中に入って?」

「うん!
でも、歩きにくくない?」 
ぴったりくっつきながらも、見上げて問いかけた。

「大丈夫だよ!」

「嵐くん、そのトートバッグ貸して?」

「え?どうして?」

「私が持つから!
嵐くん、トートバッグ持って、日傘もさしてくれてるから大変でしょ?」

「大丈夫だって!
それに、トートバッグ結構重いから僕が持つよ!」

「うん、ありがとう…!」

秋穂は昔から散歩をするのが好きで、特に公園をゆっくり歩くのが好きだ。

なので、嵐人と秋穂のデートは公園に行くことが多い。

同棲してからは、よく弁当を持って公園デートをするのがある意味毎週の習慣になっている。

最近のお気に入りは、近くの小高い山にある公園だ。

1時間程ゆっくり歩いて、漸く公園に着いた。

「「着いた〜!」」
二人は、ベンチに腰掛けた。

「嵐くん、お疲れ様!」
「アキこそ!」

「重かったよね…ありがとう!」
「ううん!
こう見えて、力はあるんだよ?
アキのことだって、楽に抱えられるよ?(笑)」

「あー、もう!真面目に言ってるのにー」
「フフ…!」

「もう(笑)
――――――あ、ねぇ嵐くん!写真撮ろう?」

嵐人が頷き、ツーショットを撮った。
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