二人の想い ~素直になれない~

愛斗の気持ち

『可愛いい』
きっと裕斗も思ってるに違いない。
じっと見取れているのに気付いてない。
どうして髪を引っ詰めて、眼鏡で顔を隠しているのか。
表情も姿勢も全然違う。
もっと明るく変えれば良いのに。
そんなことを考えてしまった。

お父様を亡くして二人で生活しているらしい。
お互い大切に思っているのが伝わってくる。

裕斗のスマホにマネージャーからの連絡が。
次の仕事が押してるんだろう。

帰ろうとしたときお母様が、
「もし良かったら何時でも遊びに来てくださいね
娘以外の人とお喋りしたの久しぶりだわ」

「ありがとうございます。お言葉に甘えて、また」

社交辞令と思っているが、連絡先を交換することになった。
本心は彼女と交換したかったけど、とりあえず少しは彼女と繋がりが出来た気がした。


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